僧帽筋の「上部・中部・下部」のストレッチ方法を8種目紹介!
この記事では、専用のストレッチグッズなどを使わずに手軽に行える「僧帽筋 = そうぼうきん」のストレッチ方法を「上部・中部・下部」に分けて8種目紹介します
- 僧帽筋は首・肩・背中についており「上部・中部・下部」に分けることができる。
- 「上部・中部・下部」で役割(作用)が違うためストレッチ方法も違う。
- 「上部・中部・下部」分けてストレッチを行うと、硬い部位を重点的にストレッチが行えるため効果的。
また、
などについても紹介しますので「いつも何となくストレッチを行っている方」「思うように僧帽筋が柔らかくならない方」などは参考にしてください。
- いかり肩・肩こりを改善したい方。
- 腕や肩の動きを良くしたい方。
- 僧帽筋の筋トレを習慣にしている方。
僧帽筋のストレッチ効果を上げる6つのポイント
ここでは「僧帽筋 = そうぼうきん」のストレッチ効果を上げる6つのポイントについて紹介します。
「いつも何となくストレッチを行っている方・ストレッチを行っているのになかなか筋肉が柔らかくならない方」などは、ご覧ください。
1「深い呼吸をゆっくり繰り返す」
ストレッチ効果をアップさせるには、カラダをリラックスさせることが大切です。
そのために、深い呼吸をゆっくり繰り返すようにしてください。(吐く時間を長くする)そうすることで「副交感神経 = ふくこうかんしんけい」の働きをうながすことができ、カラダがリラックスしやすくなります。
副交感神経とは?カラダがリラックスしている時に働く神経のこと。反対にカラダが活発な時に働く神経のことを「交感神経 = こうかんしんけい」という。逆に呼吸を止めると血圧が上がり、浅く短い呼吸を行うと交感神経が働きやすくなり、カラダがリラックスしにくくなります。
ですから、ストレッチ中は深い呼吸をゆっくり繰り返すようにしましょう!
2「痛気持ちいいを目安に筋肉を伸ばす」
反動をつけて筋肉を伸ばしたり、痛いのを我慢して筋肉を伸ばしたり、伸ばした分だけ筋肉が柔らかくなると思われている方が多いですが、それでは逆に筋肉が縮んでしまい伸びづらくなる傾向にあります。
このことを「伸張反射 = しんちょうはんしゃ」というのですが、筋肉にはセンサーみたいなものがあり、急に伸ばされたり痛いくらい伸ばされたりすると「筋肉が切れてしまう!」と感じ、逆に縮んでしまう性質を持っています。
ですから、筋肉は伸びているけど我慢するほど痛くない「痛気持ちいい」を目安に伸ばすようにしましょう!
3「15〜30秒キープする」
5秒程度筋肉を伸ばしてストレッチを終える方がいますが、それでは筋肉の緊張が抜けきらず効果的とは言えません。
筋肉は15〜30秒伸ばし続けることで緊張が抜け伸びやすくなり、30秒以上伸ばしても効果にあまり差はないと言われています。
ですから、ストレッチのポーズをとってから15〜30秒キープするようにしましょう!
また、痛気持ちいい程度伸びた状態から数え始めるようにしてください。筋肉が伸びていない状態で数えはじめても15〜30秒キープしたことにはなりません。
4「硬い部分を優先的に伸ばす」
筋肉の柔軟性のアンバランスな状態が「カラダの不調(腰痛・肩こりなど)や姿勢の崩れ(猫背・反り腰など)」につながります。
ですから「僧帽筋 = そうぼうきん」の上部・中部・下部、右側と左側で「硬い部位・ストレッチを行った時に伸び感を得られる部位」を優先して伸ばすようにしてください。
そうすることで、筋肉の柔軟性が整いやすくなり効果的です。
5「カラダが温かい時に行う」
湯船につかった後などカラダが芯から温まった状態でストレッチを行うと、筋肉が伸びやすくなりますのでストレッチ効果のアップにつながります。
必ずカラダが芯から温まった状態でストレッチを行う必要はありませんが、筋肉が伸びづらい方などはオススメです!
また、寝起きはカラダが硬い傾向にありますので、伸ばしすぎて傷めないように注意する必要があります。
6「習慣化する」
硬くなった筋肉は、1日2日ストレッチを行っただけでは柔らかくすることは難しいです。
ストレッチ後は効果があらわれても時間が経つとストレッチ前の状態に戻ってしまう傾向にあります。※習慣化することで効果が持続し、姿勢や痛みの改善・軽減に近づく。
また、筋トレのように「週に2・3回を30〜60分」時間をかけて行うのではなく、毎日1種目2種目だけでも行うほうが効果的です。
「出勤前・就寝前・休憩時間・合間時間・仕事終わり・お風呂上がり」など、できるタイミングで構いませんので習慣化できるように頑張ってください。
お風呂上がりなどカラダが温かい時がオススメです!
以上で「僧帽筋のストレッチ効果を上げる6つのポイント」は終わりです。
単純なことのように感じるかもしれませんが、とても大切なことですので、ぜひ取り入れてみてください。
僧帽筋のストレッチ方法を「上部・中部・下部」に分けて8種目紹介
それでは、僧帽筋のストレッチ方法を下記の順番で8種目紹介します。
下記に「効果的にストレッチを行うためのポイント・頻度・タイミング」などについてまとめましたので、参考にしてください。
▼ 効果的にストレッチを行うためのポイント※深い呼吸をゆっくり繰り返す。(吐く時間を長くする)
▼ セット数
※ストレッチのポーズをとって約30秒キープする。
※痛気持ちいいを目安に筋肉を伸ばす。
※硬い部位を優先的に伸ばす。1種目あたり1〜3セットを目安に行う。
▼ 頻度・種目数※僧帽筋が硬い方は1種目でもいいので、できる限り毎日行う。
▼ タイミング
※僧帽筋の上部・中部・下部の中で硬い部位を優先して行う。
※この記事で紹介するストレッチを一度に全部行う必要はない。自分に合うストレッチを行う。ライフスタイルに合わせてできる時に行う。オススメはお風呂上がり。
▼ 注意事項※ストレッチ中に気分や体調が悪くなったらすぐに中止する。
▼ 補足
※ストレッチ後に現在かかえている症状が悪化したら以後控える。
ストレッチ前に、腕や肩を動かしてカラダの状態を覚えておくと、ストレッチ後に効果があらわれたのか分かりやすくなる。
僧帽筋上部のストレッチを4種目紹介
ここでは、上の画像の筋肉「僧帽筋上部 = そうぼうきんじょうぶ」のストレッチ方法を下記の順番で4種目紹介します。
1「どこでもできる僧帽筋上部のストレッチ1」
- 腰が丸まらないように背すじ伸ばし、両手を頭の上に重ねておく。
- 僧帽筋上部(首の後ろあたり)が伸びるように頭を前に倒す。
- 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。(1〜3セット)
※背筋を伸ばして行う。
※ひじを閉じて行う。
※頭を前に倒す角度を調整し痛気持ちいいを目安に伸ばす。※力まかせに頭を倒さないように注意。
2「どこでもできる僧帽筋上部のストレッチ2」
- 腰が丸まらないように背すじ伸ばし、右手を腰におき右肩を下げる。
- 左手を頭の右側にあてて、僧帽筋上部の右側(首の右側の後ろあたり)が伸びるように、左手で頭を左斜め前に倒す。
- 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。(1〜3セット)同じように左側も行う。
※背筋を伸ばして行う。
※右肩を下げて行う。
※手で頭を倒す強さや角度を調整し痛気持ちいいを目安に伸ばす。
※右側と左側で硬い方を重点的に行う。
3「タオルを使って僧帽筋上部のストレッチ」
- タオルの両端をにぎり、タオルを頭の後ろにかけて、腰が丸まらないように背すじ伸ばす。
- 僧帽筋上部(首の後ろあたり)が伸びるように頭を前に倒す。
- 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。(1〜3セット)
※背筋を伸ばして行う。
※タオルを下に引っ張る強さを調整し痛気持ちいいを目安に伸ばす。
4「寝たまま僧帽筋上部のストレッチ」
- ベットの右端で仰向けになり、右腕をベットから下ろす。
- 左手を頭の右側にあてて、僧帽筋上部の右側(首の右側の後ろあたり)が伸びるように、左手で頭を左斜め前に倒す。
- 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。(1〜3セット)同じように左側も行う。
※手で頭を倒す強さや角度を調整し痛気持ちいいを目安に伸ばす。
僧帽筋中部のストレッチを3種目紹介
ここでは、上の画像の筋肉「僧帽筋中部 = そうぼうきんちゅうぶ」のストレッチ方法を3種目紹介します。
1「どこでもできる僧帽筋中部のストレッチ」
- 腰が丸まらないように背すじ伸ばし、胸の前で両手を組む。
- 僧帽筋中部(左右の肩甲骨の間あたり)が伸びるように、腕を前方に伸ばし、頭を下に倒す。
- 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。(1〜3セット)
※左右の肩甲骨を広げるように行う。
2「椅子に座ったまま僧帽筋中部のストレッチ1」
- 椅子を用意し、腰が丸まらないように背すじ伸ばして椅子に座る。
- 両脚を開き、右腕の外側を左脚の太ももに乗せる。
- 僧帽筋中部の右側(右の肩甲骨の内側あたり)が伸びるように、上体を前に倒す。
- 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。(1〜3セット)同じように左側も行う。
※体重のかけ方を調整し痛気持ちいいを目安に伸ばす。
※右側と左側で硬い方を重点的に行う。
3「椅子に座ったまま僧帽筋中部のストレッチ2」
- 椅子を用意し、腰が丸まらないように背すじ伸ばして椅子に座る。
- 両脚を開き、両手を斜め下に伸ばし、クロスさせて手の平を合わせる。
- 僧帽筋中部(左右の肩甲骨の間あたり)が伸びるように、両手を下に伸ばし、上体を前に倒す。
- 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。(1〜3セット)同じように左側も行う。
※左右の肩甲骨を広げるように行う。
※両手を下に伸ばす距離を調整し痛気持ちいいを目安に伸ばす。
僧帽筋下部のストレッチを1種目紹介
ここでは、上の画像の筋肉「僧帽筋下部 = そうぼうきんかぶ」のストレッチ方法を1種目紹介します。
1「椅子に座ったまま僧帽筋下部のストレッチ」
- 椅子を用意し、腰が丸まらないように背すじ伸ばして椅子に座る。
- 両脚を開き、両手を膝におく。
- 僧帽筋下部(右の肩から右側の背中あたり)が伸びるように、右手で右脚を押し、右肩を少し前に出し、上体を左にねじる。
- 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。(1〜3セット)同じように左側も行う。
※上体のねじり方を調整し痛気持ちいいを目安に伸ばす。
※右側と左側で硬い方を重点的に行う。
以上で「僧帽筋のストレッチ方法の紹介」は終わりです。
ストレッチ後に「腕が動かしやすくなった・軽くなった」「症状が軽減した」など効果を感じましたら、習慣化できるように頑張ってください。
一方で効果を感じなかった方は「ストレッチのやり方が悪い・僧帽筋が凝り固まっている」などが考えられますので、
をご覧ください。
僧帽筋が凝り固まっている方へマッサージ方法を紹介
僧帽筋が凝り固まっている方は、ストレッチを行っても思うように伸びないことがあります。
そのような時は、あらかじめマッサージを行い僧帽筋をほぐしてからストレッチを行うと伸びやすくなる効果が期待できます。
そこでこの記事では、テニスボールを使ってマッサージを行う方法を紹介します。
下記に「効果的にマッサージを行うためのポイント・注意事項」などについてまとめましたので、参考にしてください。
▼ 効果的にマッサージを行うためのポイント※深い呼吸をゆっくり繰り返す。(吐く時間を長くする)
▼ 注意事項
※痛気持ちいい範囲内で筋肉をほぐす。
※硬い部位を優先的にほぐす。
※お風呂上がりなどカラダが温かい時がオススメ。※マッサージ中に気分や体調が悪くなったらすぐに中止する。
▼ 補足
※マッサージ後に現在かかえている症状が悪化したら以後控える。※マッサージ前に、腕や肩を動かしてカラダの状態を覚えておくと、マッサージ後に効果があらわれたのか分かりやすくなる。
※マッサージの秒数・セット数は「15〜60秒・1〜3セット」を目安に、その日のコンディションなどに合わせてやりすぎない程度に調整する。
僧帽筋上部のマッサージ方法
ここではテニスボールを使って、上の画像の筋肉「僧帽筋上部 = そうぼうきんじょうぶ」をほぐす方法を紹介します。
- 仰向けになり → 右の僧帽筋上部の下にテニスボールをおく。
- 痛気持ちいいを目安に体重をかけて、ゆっくりカラダを前後左右に動かす。(15〜60秒・1〜3セット)同じように左側も行う。
※硬い部分・痛気持ちいい部分をほぐす。
※右側と左側で硬い方を優先的にほぐす。
※お尻を持ち上げると負荷が上がる。
※痛い方は無理に動かさなくてもOK。
僧帽筋中部のマッサージ方法
ここではテニスボールを使って、上の画像の筋肉「僧帽筋中部 = そうぼうきんじょうぶ」をほぐす方法を紹介します。
- 仰向けになり → 右の僧帽筋中部の下にテニスボールをおく。
- 痛気持ちいいを目安に体重をかけて、ゆっくりカラダを前後左右に動かす。(15〜60秒・1〜3セット)同じように左側も行う。
※硬い部分・痛気持ちいい部分をほぐす。
※右側と左側で硬い方を優先的にほぐす。
※お尻を持ち上げると負荷が上がる。
※痛い方は無理に動かさなくてもOK。
僧帽筋下部のマッサージ方法
ここではテニスボールを使って、上の画像の筋肉「僧帽筋下部 = そうぼうきんじょうぶ」をほぐす方法を紹介します。
- 仰向けになり → 右の僧帽筋下部の下にテニスボールをおく。
- 痛気持ちいいを目安に体重をかけて、ゆっくりカラダを前後左右に動かす。(15〜60秒・1〜3セット)同じように左側も行う。
※硬い部分・痛気持ちいい部分をほぐす。
※右側と左側で硬い方を優先的にほぐす。
※お尻を持ち上げると負荷が上がる。
※痛い方は無理に動かさなくてもOK。
僧帽筋のストレッチがオススメな方
冒頭でもお伝えしましたが、僧帽筋のストレッチは下記のような方にオススメです。
ここでは、なぜオススメなのか?その理由を簡単にご説明します。
いかり肩・肩こりを改善したい方
いかり肩の原因として「僧帽筋上部 = そうぼうきんじょうぶ」が硬くなることが上げられます。
僧帽筋上部は、首の後ろ側〜肩にかけてついており「肩甲骨を上げる・上方向に回転させる」働きを持っています。
そのため、僧帽筋上部が硬くなると肩が上がり「いかり肩」の原因になります。
ですから、いかり肩でお悩みの方は僧帽筋上部が硬いことが考えられますので、僧帽筋上部のストレッチを行い柔らかくなると改善が期待できます。
腕や肩の動きを良くしたい方
腕や肩の動きが悪くなる原因として「僧帽筋が硬くなり肩甲骨の動きが悪くなる」ことが上げられます。
というのも、腕は肩の関節と肩甲骨が連動して動いており、僧帽筋は肩甲骨の動きに大きく関わっています。
肩甲骨は6つの動きを組み合わせて動いており、僧帽筋は4つの動きに大きく関わっている。
- 「挙上 = きょじょう」= 肩甲骨を上げる・肩を上げる、すくめる
- 「下制 = かせい」= 肩甲骨を下げる・肩を下げる
- 「外転 = がいてん」= 肩甲骨を外側に動かす・腕を前に押し出す
- 「内転 = ないてん」= 肩甲骨を内側に動かす・腕を後ろに引く・胸を張る
- 「上方回旋 = じょうほうかいせん」= 肩甲骨を外側から上方向に回す・バンザイする
- 「下方回旋 = かほうかせん」= 肩甲骨を内側から下方向に回す・背中に手を回す
6つの動きを組み合わせて肩甲骨が動き、そして、腕が動く。
- 「僧帽筋上部」= 挙上・上方回旋
- 「僧帽筋中部」= 外転
- 「僧帽筋下部」= 下制・上方回旋
以上のことから、腕の動きが悪い方は僧帽筋が硬くなっていることが考えられますので、僧帽筋のストレッチを行い柔らかくなると改善が期待できます。
僧帽筋の筋トレを習慣にしている方
筋肉は縮むことで力を発揮しますので、筋トレを行うなど筋肉を使いすぎると硬くなる傾向にあります。
ですから、僧帽筋の筋トレを習慣にしている方は、硬くならないように筋トレの後はストレッチを行うなどケアすることが大切です。
以上で「僧帽筋のストレッチがオススメな方」は終わりです。
まとめ
この記事では「僧帽筋 = そうぼうきん」のストレッチ方法を「上部・中部・下部」に分けて8種目紹介しました。
- いかり肩・肩こりを改善したい方
- 腕や肩の動きを良くしたい方
- 僧帽筋の筋トレを習慣にしている方
ぜひ実践してみてください!