肩甲骨周りの筋肉を鍛える筋トレ9選!衰えが原因で不良姿勢に!
「ストレッチをしているのに、なかなか巻き肩・猫背が改善しない。」
「腕を上げる時に肩がすくんで上げづらい。」
肩甲骨周りの筋肉は「肩甲骨を安定させる」働きを持っていますので、衰えると肩甲骨が不安定になり上記のような症状の原因になります。
ですから、肩甲骨周りの筋肉が衰えている方は、ストレッチで筋肉を柔らかくするだけではなく鍛えることも大切です。
そこでこの記事では「肩甲骨周りの筋肉を鍛える筋トレ方法を9種目」紹介します。
筋トレ方法を画像つきで分かりやすく紹介していますので、ぜひご覧ください。
記事の内容
肩甲骨周りの筋トレとは?「菱形筋・僧帽筋・前鋸筋」を鍛えること
この記事では、肩甲骨の筋トレとして「肩甲骨周りについている代表的な4つの筋肉を鍛える方法」を紹介します。
- 「菱形筋 = りょうけいきん」左右の肩甲骨の間についている筋肉。
- 「僧帽筋中部 = そうぼうきんちゅうぶ」肩についている筋肉。
- 「僧帽筋下部 = そうぼうきんかぶ」背中についている筋肉。
- 「前鋸筋 = ぜんきょきん」肋骨から肩甲骨についている筋肉。
上記の4つの筋肉が衰えると、
- 肩甲骨が外側に広がり前に傾きやすくなり「巻き肩・猫背」
- 肩甲骨が不安定になり「腕が上げづらくなる」
- 肩甲骨が不安定になり「腕立て伏せ・ダンベルプレス」など、筋トレの効果が下がる。※腕立て伏せやダンベルプレスなどは肩甲骨を固定して行うほうが効果的。
などの原因になります。
上記のようなことに心当たりがある方は、これから紹介する肩甲骨の筋トレがオススメです。
※肩甲骨の筋トレは背中の筋トレとは違いますので、背中を鍛えたい方は下記の記事をご覧ください。背中の筋トレ方法について詳しく紹介してます。
※記事の後半で肩甲骨周りの筋トレ効果について詳しく紹介していますので、興味のある方はご覧ください。
肩甲骨の筋トレ前の準備運動
ここでは、肩甲骨周りの筋トレ前の準備運動を3種目紹介します。※3種目全部行う必要はありません。ご自身の肩甲骨・腕のコンディションなどに合わせて種目を選んで行ってください。
準備運動を行うと「腕が動かしやすくなり → 筋トレ効果のアップ・ケガの予防」につながります。特にカラダが冷えてる時・カラダが硬い方はオススメです!
- 回数/セット数は、ご自身の肩甲骨や腕のコンディションなどに合わせてやりすぎない程度に調整して行う。目安「15〜20回/1〜3セット」
- 準備運動中はカラダの動きに合わせてリズムよく呼吸を行う。
- 準備運動中に気分や体調が悪くなったらすぐに中止する。
- 準備運動後に現在かかえている症状が悪化したら以後控える。
1「肩回し」
両手の指先を肩にあてて、脇をしめて → 肩甲骨の動きを意識しながら「ひじを正面に向けながら頭上に上げて、外側に回して → 戻る」を繰り返す(15〜20回/1〜3セット)逆回転も行う。
※ひじで円を描くように回す。
※手を肩にあてたまま行うのが理想ですが、硬い方は離れても大丈夫です。
※右と左で動き方に差がある方は、動かしづらい方を重点的に行う。
2「肩甲骨回し」
両手を合わせて、指先を床に向けて下に伸ばし、脇をしめて → 肩甲骨の動きを意識しながら「両手の指先を真上に上げて、手の平を外側に向けて、両ひじを曲げながら下げて → 戻る」を繰り返す(15〜20回/1〜3セット)
3「ひじ引き」
両腕を肩幅くらいにして、正面にまっすぐ伸ばし、手の平を下に向けて → 肩甲骨の動きを意識しながら「手の平を上に向けながら、ひじを後ろに引いて → 戻る」を繰り返す(15〜20回/1〜3セット)
※腕を正面に伸ばす時は床と平行になるように行う。
以上で「肩甲骨の筋トレ前の準備運動の紹介」は終わりです。
筋トレ前以外にも、仕事中に肩・背中・首などが凝った時や腕の動きを良くしたい時などにもオススメです。
また、下記の記事で「上半身・肩甲骨・股関節」に分けて計36種目の準備運動を紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
肩甲骨の筋トレ方法を9種目紹介
それでは、肩甲骨周りについている代表的な4つの筋肉を鍛える筋トレ方法を計9種目紹介します。
- 「菱形筋 = りょうけいきん」の筋トレ2種目
- 「僧帽筋中部 = そうぼうきんちゅうぶ」の筋トレ2種目
- 「僧帽筋下部 = そうぼうきんかぶ」の筋トレ2種目
- 「前鋸筋 = ぜんきょきん」の筋トレ3種目
1回の筋トレで9種目全部行う必要なありません。まずは1種目でもいいですのでご自身のペースで行ってください。※慣れてきましたら2種目3種目と増やす。※一通り行ってみて最も弱いと感じた筋肉・筋トレ後に症状が改善した・軽減したと感じた筋肉を重点的に行う。
▼ 回数・セット数の目安回数・セット数を各種目「15〜20回・1〜3セット」と載せていますが、これはあくまでも目安ですのでご自身の肩甲骨・腕のコンディションなどに合わせて調整してください。
▼ 筋トレの頻度週に2・3日を目安にご自身で調整してください。習慣化することが大切ですので無理のない範囲で行う。 ▼ 注意事項
万が一筋トレ中に体調や気分が悪くなりましたらすぐに中止してください。また、筋トレ後に現在かかえている症状が悪化しましたら以後控えてください。
菱形筋の筋トレ方法を2種目紹介
ここでは、左右の肩甲骨の間につている筋肉「菱形筋 = ちょうけいきん」を鍛える方法を2種目紹介します。
上の画像に写っている筋肉が菱形筋です。筋トレ中はこの筋肉が効いていることを意識しながら行うようにしてください。
1「腕を引き上げる肩甲骨の筋トレ」
水の入ったペットボトルやダンベルを用意して両手で持ち→ 足の幅を腰幅くらいにして立ち → ひざを軽く曲げて → 股関節を軸に上体を少し前傾させて → 肩の下あたりにペットボトルがくるようにひじを下に伸ばし → 手の甲を正面に向けて → 菱形筋に効くように「腕を外側に回しながら、ひじを曲げながら、ペットボトルを引き上げて → 戻る」を繰り返す(15〜20回/1〜3セット)
※上体の前傾をキープしたまま行う。
※手の甲を正面に向けて構えて、ペットボトルを引き上げながら、手の甲が後ろを向くように腕を外側に回す。
※ひじを背中より高く上げる。
2「肩甲骨を寄せる筋トレ」
床に座り、足の幅を腰幅くらいにして膝を立てて → お尻の後ろに両手をつき、手の幅を肩幅より少し広めにして、上体を少し後傾させて → 菱形筋に効くように「お尻を持ち上げる → 戻る」を繰り返す(15〜20回/1〜3セット)
※指先を自分に向けて行う。
以上で「菱形筋の筋トレ方法の紹介」は終わりです。
僧帽筋中部の筋トレ方法を2種目紹介
ここでは、肩につている筋肉「僧帽筋中部 = そうぼうきんちゅうぶ」を鍛える方法を2種目紹介します。
上の画像に写っている筋肉が僧帽筋中部です。筋トレ中はこの筋肉が効いていることを意識しながら行うようにしてください。
1「椅子に座って腕を引き上げる肩甲骨の筋トレ」
水の入ったペットボトルやダンベルを用意して両手で持ち、椅子に浅く座り → 上体を深く前傾させて → ひじを下に伸ばし → 手の甲を正面に向けて → 僧帽筋中部に効くように「上体を起こしながら、ひじを曲げて左右に開きながら、ペットボトルを引き上げて → 戻る」を繰り返す(15〜20回/1〜3セット)
※ペットボトルは横向きに持つ。
※お腹の横あたりまでペットボトルを引き上げる。
2「椅子に座って腕を広げる肩甲骨の筋トレ」
水の入ったペットボトルやダンベルを用意して両手で持ち、椅子に浅く座り → 上体を深く前傾させて → 肩の下あたりにペットボトルがくるようにひじを下に伸ばし → 手の甲を横に向けて → 僧帽筋中部に効くように「腕を左右に開きながらペットボトルを持ち上げて → 戻る」を繰り返す(15〜20回/1〜3セット)
※ペットボトルは縦向きに持つ。
※ひじはしっかり伸ばしきらず軽く曲げておく。
※上体の前傾をキープしたまま行う。
※二の腕が床と平行になるくらいまでペットボトルを持ち上げる。
以上で「僧帽筋中部の筋トレ方法の紹介」は終わりです。
僧帽筋下部の筋トレ方法を2種目紹介
ここでは、肩につている筋肉「僧帽筋下部 = そうぼうきんかぶ」を鍛える方法を2種目紹介します。
上の画像に写っている筋肉が僧帽筋下部です。筋トレ中はこの筋肉が効いていることを意識しながら行うようにしてください。※意識することが難しい筋肉ですが繰り返し行うと感覚がつかめてきます。
1「立って腕を上げて鍛える肩甲骨の筋トレ」
壁の前に10〜20cmほどあけて立ち → バンザイをして両腕を外側に開いて、小指を壁につけて → 僧帽筋下部に効くように「小指を壁から離し後ろに引く → 戻る」を繰り返す。(15〜20回/1〜3セット)
2「うつ伏せで腕を上げて鍛える肩甲骨の筋トレ」
うつ伏せになり → バンザイをして両腕を外側に開いて、小指を床につけて → 僧帽筋下部に効くように「両腕を上げる → 戻る」を繰り返す。(15〜20回/1〜3セット)
※拳1個分を目安に両腕を上げる。
前鋸筋の筋トレ方法を3種目紹介
ここでは、肋骨につている筋肉「前鋸筋 = ぜんきょきん」を鍛える方法を3種目紹介します。
上の画像に写っている筋肉が前鋸筋です。筋トレ中はこの筋肉が効いていることを意識しながら行うようにしてください。※意識することが難しい筋肉ですが繰り返し行うと感覚がつかめてきます。
1「腕を押し上げる肩甲骨の筋トレ」
水の入ったペットボトルやダンベルを用意して右手で持ち、仰向けになり、足の幅を腰幅くらいにして、膝を立てて下半身を安定させて → 肩の上あたりにペットボトルがくるように腕を上げて → 右の前鋸筋に効くように「右の肩甲骨が床から離れるまでペットボトルを高く上げて → 戻る」を繰り返す(15〜20回/1〜3セット)左の前鋸筋も同じように行う。
※ペットボトルは縦向きに持つ。
※左手はお腹に乗せる。
※腕は床と垂直を保ったまま行う。
※ペットボトルを落とさないように注意する。
2「ひじで押し上げる肩甲骨の筋トレ1」
両ひじを床について → 肩からひざまでを真っ直ぐに近い状態にし → 前鋸筋に効くように「両ひじを床に押し付けて、左右の肩甲骨を寄せる → 広げる」を繰り返す。(15〜20回/1〜3セット)
※ひじは肩の下につく。
3「ひじで押し上げる肩甲骨の筋トレ2」
右脚を下にして横になり → 両脚を揃えて両ひざを曲げて → 右ひじを床について、右の肩甲骨を背骨に近づけて → 前鋸筋に効くように「右ひじを床に押し付けて、右の肩甲骨を背骨から離す → 戻る」を繰り返す(15〜20回/1〜3セット)左の前鋸筋も同じように行う。
※左手はお尻・太ももにおく。
※ひじは肩の下につく。
以上で「肩甲骨の筋トレ方法を9種目紹介」は終わりです。
筋トレ後は肩甲骨のストレッチを行うことをオススメします。筋トレ後にストレッチを行うと筋肉の柔軟性・疲労回復を高める効果が期待できます。
下記の記事でストレッチ方法について詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
肩甲骨周りの筋トレ効果
ここでは、肩甲骨周りの筋肉を鍛えると得られる効果を3つ紹介します。
1「巻き肩・猫背の改善・予防」
1つ目の効果が「巻き肩・猫背の改善・予防が期待できる」です。
巻き肩・猫背の原因の一つとして、左右の肩甲骨の間にある筋肉「菱形筋 = りょうけいきん」や、肩についている筋肉「僧帽筋中部 = そうぼうちゅうぶ」背中についている「僧帽筋下部 = そうぼうきんかぶ」肋骨から肩甲骨についている筋肉「前鋸筋 = ぜんきょきん」が衰えることが上げられます。
菱形筋と僧帽筋中部は、左右の肩甲骨を寄せる働きを持っており、これらの筋肉が衰えると肩甲骨を寄せる働きが弱くなり →「肩甲骨が外側に開きやすくなる」
僧帽筋下部と前鋸筋が衰えると「肩甲骨が前に倒れやすくなる」
など、巻き肩・猫背の原因になります。
ですから、巻き肩・猫背の方は肩甲骨周りの筋肉が衰えていることが考えられますので、肩甲骨の筋トレを行うと「巻き肩・猫背の改善・予防」の効果が期待できます。
また、巻き肩・猫背の原因は「胸・二の腕・背中などの筋肉が硬くなる」ことも上げられますので、これらの筋肉のストレッチもオススメです。
下記の記事でストレッチ方法について詳しく紹介していますので、巻き肩・猫背でお悩みの方はぜひご覧ください。
2「腕が動かしやすくなる」
2つ目の効果が「腕が動かしやすくなる」です。
肩甲骨周りの筋肉は、腕がスムーズに動くように肩甲骨を安定させる働きを持っており、
例えば、肋骨から肩甲骨にかけてついている「前鋸筋 = ぜんきょきん」が衰えうまく使えなくなると、腕を上げる際に肩がすくんでしまう傾向にあります。
※前鋸筋だけでなく、僧帽筋や菱形筋も腕がスムーズに動くように肩甲骨を安定させる働きを持っている。
そうなると、腕が上げづらくなり、また無理に腕を上げようとすると肩を痛める原因になります。
ですから、腕が動かしづらい方は肩甲骨周りの筋肉が衰えてしっかり使えていないことが考えられますので、肩甲骨の筋トレを行うと「腕が動かしやすくなる」効果が期待できます。
3「筋トレの効果アップ」
3つ目の効果が「筋トレの効果アップが期待できる」です。
先程「腕が動かしやすくなる」ところでお伝えしましたが、肩甲骨周りの筋肉は肩甲骨を安定させる働きを持っています。
そのため、肩甲骨が動きすぎないように固定して行ったほうが効果的な筋トレの種目「腕立て伏せ・ダンベルプレス・リアレイズ」などを行う際に、肩甲骨周りの筋肉がしっかり使えないと、筋トレの効果が下がる原因になります。
ですから、肩甲骨が固定できずに思うような効果が得られない方は、肩甲骨周りの筋肉が衰えてしっかり使えていないことが考えられますので、肩甲骨の筋トレを行うと「筋トレの効果が上がる」効果が期待できます。
以上で「肩甲骨周りの筋トレ効果」は終わりです。
上記のような効果を求めている方は、肩甲骨周り筋トレを実践してみてください。
まとめ
この記事では、肩甲骨の筋トレとして肩甲骨周りについている代表的な筋肉「菱形筋 = りょうけいきん」「僧帽筋中部 = そうぼうきんちゅうぶ」「僧帽筋下部 = そうぼうきんかぶ」「前鋸筋 = ぜんきょきん」を鍛える方法を9種目紹介しました。
肩甲骨周りの筋トレを行うと、
※巻き肩・猫背の改善・予防。
※腕が動かしやすくなる。
※腕立て伏せ・ダンベルプレスなどの筋トレ効果が上がる。
などの効果が期待できます。
自宅で一人で簡単に行えますので、ぜひ実践してみてください。