肩の筋肉『三角筋』の前部・中部・後部のストレッチ方法を紹介!
この記事では、肩の筋肉「三角筋 = さんかくきん」のストレッチ方法を「前部・中部・後部」に分けて計5種目紹介します。
「前部・中部・後部」分けてストレッチを行うことで、三角筋の硬い部分を重点的に伸ばすことができ、効果的にストレッチが行えるようになります。
カラダの不調やケガの原因として「筋肉の柔軟性のバランスが悪い」ことが上げられます。ですから、硬い部分(筋肉)こそ重点的にストレッチを行い柔軟性を整えることが大切です!
- 腕や肩の動きを良くしたい方。
- 肩まわりが疲れやすい方。
- 巻き肩・猫背を改善予防したい方。
- 肩や胸などの筋トレを習慣にしている方。
などなど。
※この記事は「肩甲骨のストレッチ」でありません。肩甲骨のストレッチ方法を知りたい方は下記の記事をご覧ください。
記事の内容
三角筋のストレッチ効果を上げる5つのポイント
三角筋のストレッチ方法を紹介する前に、三角筋のストレッチ効果を上げる5つのポイントについて紹介します。
効率よく・効果的に三角筋のストレッチを行いたい方はご覧ください。
1「深い呼吸をゆっくり繰り返す」
ストレッチ効果をアップさせるには、カラダをリラックスさせることが大切です。
そのために、深い呼吸をゆっくり繰り返すようにしてください。(吐く時間を長くする)そうすることで「副交感神経 = ふくこうかんしんけい」の働きをうながすことができ、カラダがリラックスしやすくなります。
副交感神経とは?カラダがリラックスしている時に働く神経のこと。反対にカラダが活発な時に働く神経のことを「交感神経 = こうかんしんけい」という。逆に呼吸を止めると血圧が上がり、浅く短い呼吸を行うと交感神経が働きやすくなり、カラダがリラックスしにくくなります。
ですから、ストレッチ中は深い呼吸をゆっくり繰り返すようにしましょう!
2「痛気持ちいいを目安に筋肉を伸ばす」
反動をつけて筋肉を伸ばしたり、痛いのを我慢して筋肉を伸ばしたり、伸ばした分だけ筋肉が柔らかくなると思われている方が多いですが、それでは逆に筋肉が縮んでしまい伸びづらくなる傾向にあります。
このことを「伸張反射 = しんちょうはんしゃ」というのですが、筋肉にはセンサーみたいなものがあり、急に伸ばされたり痛いくらい伸ばされたりすると「筋肉が切れてしまう!」と感じ、逆に縮んでしまう性質を持っています。
ですから、筋肉は伸びているけど我慢するほど痛くない「痛気持ちいい」を目安に伸ばすようにしましょう!
3「15〜30秒キープする」
5秒程度筋肉を伸ばしてストレッチを終える方がいますが、それでは筋肉の緊張が抜けきらず効果的とは言えません。
筋肉は15〜30秒伸ばし続けることで緊張が抜け伸びやすくなり、30秒以上伸ばしても効果にあまり差はないと言われています。
ですから、ストレッチのポーズをとってから15〜30秒キープするようにしましょう!
また、痛気持ちいい程度伸びた状態から数え始めるようにしてください。筋肉が伸びていない状態で数えはじめても15〜30秒キープしたことにはなりません。
4「三角筋の硬い部分を重点的に伸ばす」
冒頭でもお伝えしましたが、カラダの不調やケガの原因として「筋肉の柔軟性のバランスが悪い」ことが上げられますので、硬い部分(筋肉)こそ重点的にストレッチを行い柔軟性を整えることが大切です。
この記事では、三角筋のストレッチ方法を「前部・中部・後部」に分けて紹介していますので、それぞれストレッチを行ってみて「最も硬いと感じた部位」を重点的に伸ばすようにしましょう!
5「できる限り毎日する」
硬くなった筋肉は、1日2日ストレッチを行っただけでは柔らかくすることは難しいです。
ストレッチ後は効果があらわれても時間が経つとストレッチ前の状態に戻ってしまう傾向にあります。※習慣化することで効果が持続し、姿勢や痛みの改善・軽減に近づく。
また、筋トレのように「週に2・3回を30〜60分」時間をかけて行うのではなく、毎日1種目2種目だけでも行うほうが効果的です。
「出勤前・就寝前・休憩時間・合間時間・仕事終わり・お風呂上がり」など、できるタイミングで構いませんので習慣化できるように頑張ってください。
お風呂上がりなどカラダが温かい時がオススメです!
以上で「三角筋のストレッチ効果を上げる5つのポイント」は終わりです。
ストレッチ効果アップのためにぜひ参考にしてください。
三角筋のストレッチ方法を5種目紹介
それでは、三角筋のストレッチ方法を「前部 = 2種目」「中部 = 1種目」「後部 = 2種目」計5種目紹介します。
下記に「効果的にストレッチを行うためのポイント・頻度・タイミング」などについてまとめましたので、参考にしてください。
▼ 効果的にストレッチを行うためのポイント
※深い呼吸をゆっくり繰り返す。
※ストレッチのポーズをとって約30秒キープする。
※痛気持ちいいを目安に筋肉を伸ばす。
※硬い部位を優先的に伸ばす。 ▼ セット数1種目あたり1〜3セットを目安に行う。
▼ 種目数・頻度
できる限り毎日おこなう。※この記事で紹介するストレッチを全部行う必要はありません。自分に合うストレッチを選んでやりすぎない程度に行う。 ▼ タイミング
ライフスタイルに合わせてできる時に行う。オススメはお風呂上がり。 ▼ 注意事項
※ストレッチ中に気分や体調が悪くなったらすぐに中止する。
※ストレッチ後に現在かかえている症状が悪化したら以後控える。 ▼ 補足
ストレッチ前に、肩や腕を動かしてカラダの状態を覚えておくと、ストレッチ後に効果があらわれたのか分かりやすくなる。
三角筋の前部のストレッチ方法2種目
それでは、三角筋の前部のストレッチ方法を2種目紹介します。
1「床に座って三角筋の前部のストレッチ」
床に座り膝を立てて → 両手をカラダの後ろにおき、指先を後ろに向けて → 三角筋の前部が伸びるように、肘を曲げて体重をかけ → 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。これを1〜3セット行う。
※お尻の位置・肘の曲げる角度・体重のかけ方などでストレッチ強度を調整する。
※右肩と左肩で筋肉の硬さに左右差がある方は、硬い方の肩に体重を多めにかけるなど調整する。
2「椅子やベットを使って三角筋の前部のストレッチ」
椅子を用意し → 椅子の前に座り、膝を立てて → 両手を座面におき、指先を後ろに向けて → 三角筋の前部が伸びるように、肘を曲げて体重をかけ → 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。これを1〜3セット行う。
※お尻の位置・肘の曲げる角度・体重のかけ方などでストレッチ強度を調整する。
※右肩と左肩で筋肉の硬さに左右差がある方は、硬い方の肩に体重を多めにかけるなど調整する。
以上で「三角筋の前部のストレッチ方法の紹介」は終わりです。
三角筋の中部のストレッチ方法を1種目紹介
それでは、三角筋の中部のストレッチ方法を1種目紹介します。
このストレッチは「立って・椅子に座って・床で」行うことができます。
座って・立ってできる三角筋の中部のストレッチ
右腕をカラダの前を通して左に伸ばし → 左手で右肘あたりをつかみ → 三角筋の中部が伸びるように、左手で右肘を左下方向に引っ張りながら、胸に近づけて → 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。これを1〜3セット行う。同じように左の三角筋の中部も行う。
※左手で右肘を引っ張る強さでストレッチ強度を調整する。
※右と左の三角筋の中部で硬い方を重点的に行う。
以上で「三角筋の中部のストレッチ方法の紹介」は終わりです。
三角筋の後部のストレッチ方法を2種目紹介
それでは、三角筋の後部のストレッチ方法を2種目紹介します。
1「座って・立ってできる三角筋の後部のストレッチ」
このストレッチは「立って・椅子に座って・床で」行うことができます。
右腕をカラダの前を通して左に伸ばし → 手の平を正面に向けて → 左手で右肘あたりをつかみ → 三角筋の後部が伸びるように、左手で右肘を左方向に引っ張りながら、胸に近づけて → 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。これを1〜3セット行う。同じように左の三角筋の後部も行う。
※左手で右肘を引っ張る強さでストレッチ強度を調整する。
※右と左の三角筋の後部で硬い方を重点的に行う。
2「床や椅子を使って三角筋の後部のストレッチ」
正座をして、カラダを少し前傾させて → 床に両手の手の平をつき → 右腕をカラダの下を通して、左に伸ばし、手の平を上に向け、右肩を床につけて → 三角筋の後部が伸びるように、体重を下にかけ → 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。これを1〜3セット行う。同じように左の三角筋の後部も行う。
※体重のかけ方でストレッチ強度を調整する。
※右と左の三角筋の後部で硬い方を重点的に行う。
以上で「三角筋のストレッチ方法の紹介」は終わりです。
ストレッチ後に、腕や肩が軽くなった・動かしやすくなったなど効果を感じましたら習慣化できるように頑張って行ってください。
三角筋のストレッチがオススメな方
冒頭でもお伝えしましたが、三角筋のストレッチは下記のような方にオススメです。
ここでは、なぜオススメなのか?理由について説明します。
オススメする理由を知った上でストレッチを行いたい方はご覧ください。
腕・肩の動きを良くしたい方
何度もお伝えしていますが、三角筋は「前部・中部・後部」に分けることができ、それぞれ役割が違います
・腕を上げる「屈曲 = くっきょく」
・腕を内側にねじる「内旋 = ないせん」
・腕を横に上げた状態から内側に閉じる「水平内転 = すいへいないてん」
・腕を外側から上げる「外転 = がいてん」 ▼ 三角筋後部は、
・腕を後ろに反らせる「伸展 = しんてん」
・腕を外側にねじる「外旋 = がいせん」
・前にならえの状態から外側に開く「水平外転 = すいへいがいてん」
文章だけでは分かりづらいと思いますが、上記のように三角筋は腕の動きに大きく関わっていますので、硬くなると腕の動きが悪くなる原因になります。
ですから、三角筋が硬い方は、三角筋のストレッチを行い柔らかくなると腕・肩の動きを良くすることにつながります。
また、腕の動きは「胸・二の腕・背中・肩甲骨まわり」の筋肉も関わっていますので、これらの筋肉のストレッチもオススメです。
二の腕の筋肉が腕の動きに関わっていることは想像つくと思いますが、胸・背中・肩甲骨まわりの筋肉も腕の動きに大きく関わっています。
下記の記事でそれぞれストレッチ方法について詳しく紹介していますので、腕の動きを良くしたい方はぜひ一度行ってみてください。
肩まわりの疲れやすさを改善したい方
筋肉は硬くなると、その周辺を通っている血管が圧迫されやすくなる傾向にあり、そうなると血流が悪くなり → 疲労物質が溜まりやすくなり → 疲れやすくなる原因になります。
ですから、三角筋が硬い方はストレッチを行い柔らかくなると肩まわりの疲れやすさの改善につながります。
また、三角筋が疲れやすい方は胸の筋肉「大胸筋 = だいきょうきん」や首から肩についている筋肉「僧帽筋 = そうぼうきん」のストレッチもオススメです。
大胸筋や僧帽筋は、三角筋と密接しておりお互いに影響を与えやすい関係性にありますので、これらの筋肉が硬くなると三角筋が硬くなることも考えられます。
下記の記事でそれぞれストレッチ方法について詳しく紹介していますので、三角筋が疲れやすい方はぜひ一度行ってみてください。
巻き肩を改善予防したい方
巻き肩の原因となる筋肉として胸の筋肉が有名ですが、胸のストレッチを行っているのになかなか巻き肩が改善されない方は、三角筋の前部が硬くなっていることが関係しているかもしれません。
下の画像を見ていただきたいのですが、三角筋の前部は「鎖骨」から「腕の骨(上腕骨 = じょうわんこつ)」にかけてついており、腕を内側にねじる働きを持っています。
そのため、この部分が硬くなると → 肩が内側にねじれ肩が前に出て → 巻き肩になることも考えられます。
ですから、三角筋の前部が硬い方はストレッチを行い筋肉が柔らかくなると巻き肩の改善につながるかもしれません。
また先程、巻き肩の原因となる筋肉として胸の筋肉のことをお伝えしましたが、他にも、背中や二の腕の筋肉などが関係していることもありますので、巻き肩がなかなか改善されない方は、これらの筋肉のストレッチもオススメです。
下記の記事でそれぞれストレッチ方法について詳しく紹介していますので、巻き肩を改善予防したい方はぜひ一度行ってみてください。そして、最も硬いと感じた筋肉を重点的に行うと効果的です。
肩や胸などの筋トレを習慣にしている方
筋肉は縮むことで力を発揮しますので、筋トレを行うなど筋肉を使いすぎると硬くなる傾向にあります。
ですから、筋トレの後にストレッチを行うと筋肉の柔軟性の向上・保持の効果が期待できます。
以上で「三角筋のストレッチがオススメな方」は終わりです。
まとめ
この記事では、三角筋のストレッチ方法を「前部 = 2種目」「中部 = 1種目」「後部 = 2種目」計5種目紹介しました。
三角筋のストレッチは下記のような方にオススメです。
・腕や肩の動きを良くしたい方。
・肩まわりの疲れやすさを改善したい方。
・巻き肩・猫背を改善予防したい方。
・肩や胸などの筋トレを習慣にしている方。
ぜひ実践してみてください!