胸鎖乳突筋・斜角筋など首まわりのストレッチ7選!歪み・凝り・むくみに効く
首の筋肉「胸鎖乳突筋 = きょうさにゅうとつきん」「斜角筋 = しゃかくきん」「肩甲挙筋 = けんこうきょきん」などが硬くなると、
・ストレートネック
・頭が傾き首のラインが乱れる
・首が短く見える
・腕の痛みしびれ冷え
などの原因になります。
ですから、首のストレッチを行い筋肉が柔らかくなると上記の症状の改善・軽減につながります。
しかし、なかなか改善されない方もいます。
そのような方は「しっかりストレッチができていない・他に原因がある」などが考えられます。
そこでこの記事では、
- 胸鎖乳突筋・斜角筋・肩甲挙筋など首のストレッチ方法を7種目。
- ストレッチ効果を上げる5つのポイント。
- 他にオススメな方法。
などについて紹介します。ぜひご覧ください!
記事の内容
首のストレッチとは?
(この記事において)首のストレッチとは主に「首についている4つの筋肉」を伸ばすことを言います。
- 「胸鎖乳突筋 = きょうさにゅうとつきん」後頭部から首のつけ根にかけてついている筋肉。
- 「斜角筋 = しゃかくきん」胸鎖乳突筋の奥についており、3つの筋肉「前斜角筋(ぜん)中斜角筋(ちゅう)後斜角筋(こう)」で構成されている。
- 「僧帽筋上部 = そうぼうきんじょうぶ」後頭部から肩にかけてついている筋肉。
- 「肩甲挙筋 = けんこうきょきん」後頭部から肩甲骨にかけてついている筋肉。
この記事では、
計7種目紹介します。
「立って・椅子に座って・床で・寝ながら」行えるストレッチ種目を紹介していますので「仕事中・休憩中・家事の合間時間・外出先・就寝前」など、様々なシチュエーションに合わせて種目を選んで行っていただければと思います。
- ストレートネック・首こりを改善・予防したい方。
- 首のラインの乱れ・頭の傾きを改善予防したい方。
- 首を長く見せたい方。
- 顔のむくみを改善予防したい方。
- 腕の痛み・しびれを改善予防したい方。
なぜオススメなのか?理由を知りたい方は、
のところで説明していますので、そちらをご覧ください。※首のストレッチ以外にオススメな方法についても紹介しています。
次は「首のストレッチ効果を上げる5つのポイント」について紹介していますので「いつも何となくストレッチ行っている方・少しでもストレッチ効果をアップさせたい方」などは、ぜひご覧いただければと思います。
首のストレッチ効果を上げる5つのポイント
首のストレッチ方法を紹介する前に、首のストレッチ効果を上げる5つのポイントについて紹介します。
「思うように効果が得られない方、効率よく・効果的に首のストレッチを行いたい方・いつも何となくストレッチを行っている方」などはぜひご覧ください。
1「深い呼吸をゆっくり繰り返す」
ストレッチ効果をアップさせるには、カラダをリラックスさせることが大切です。
そのために、深い呼吸をゆっくり繰り返すようにしてください。(吐く時間を長くする)そうすることで「副交感神経 = ふくこうかんしんけい」の働きをうながすことができ、カラダがリラックスしやすくなります。
副交感神経とは?カラダがリラックスしている時に働く神経のこと。反対にカラダが活発な時に働く神経のことを「交感神経 = こうかんしんけい」という。逆に呼吸を止めると血圧が上がり、浅く短い呼吸を行うと交感神経が働きやすくなり、カラダがリラックスしにくくなります。
ですから、ストレッチ中は深い呼吸をゆっくり繰り返すようにしましょう!
2「痛気持ちいいを目安に筋肉を伸ばす」
反動をつけて筋肉を伸ばしたり、痛いのを我慢して筋肉を伸ばしたり、伸ばした分だけ筋肉が柔らかくなると思われている方が多いですが、それでは逆に筋肉が縮んでしまい伸びづらくなる傾向にあります。
このことを「伸張反射 = しんちょうはんしゃ」というのですが、筋肉にはセンサーみたいなものがあり、急に伸ばされたり痛いくらい伸ばされたりすると「筋肉が切れてしまう!」と感じ、逆に縮んでしまう性質を持っています。
ですから、筋肉は伸びているけど我慢するほど痛くない「痛気持ちいい」を目安に伸ばすようにしましょう!
3「15〜30秒キープする」
5秒程度筋肉を伸ばしてストレッチを終える方がいますが、それでは筋肉の緊張が抜けきらず効果的とは言えません。
筋肉は15〜30秒伸ばし続けることで緊張が抜け伸びやすくなり、30秒以上伸ばしても効果にあまり差はないと言われています。
ですから、ストレッチのポーズをとってから15〜30秒キープするようにしましょう!
また、痛気持ちいい程度伸びた状態から数え始めるようにしてください。筋肉が伸びていない状態で数えはじめても15〜30秒キープしたことにはなりません。
4「最も硬い首の筋肉を重点的に伸ばす」
姿勢の乱れやカラダの不調の原因として「筋肉の柔軟性のバランスが悪い」ことが上げられますので、硬い筋肉(部分)こそ重点的にストレッチを行い柔軟性を整えることが大切です。
この記事では、首の前・後ろ・右・左をストレッチする方法を紹介していますので、一通りストレッチを行ってみて「最も硬いと感じた筋肉・伸び感を得られた筋肉」を重点的に伸ばすようにしてみてください。
5「できる限り毎日する」
硬くなった筋肉は、1日2日ストレッチを行っただけでは柔らかくすることは難しいです。
ストレッチ後は効果があらわれても時間が経つとストレッチ前の状態に戻ってしまう傾向にあります。※習慣化することで効果が持続し、姿勢や痛みの改善・軽減に近づく。
また、筋トレのように「週に2・3回を30〜60分」時間をかけて行うのではなく、毎日1種目2種目だけでも行うほうが効果的です。
「出勤前・就寝前・休憩時間・合間時間・仕事終わり・お風呂上がり」など、できるタイミングで構いませんので習慣化できるように頑張ってください。
お風呂上がりなどカラダが温かい時がオススメです!
以上で「首のストレッチ効果を上げる5つのポイント」は終わりです。
ストレッチ効果をアップさせるために大切なことですので、ぜひ取り入れて行ってみてください。
次は「首のストレッチ方法を7種目紹介」します。
首のストレッチ方法を7種目紹介
それでは、首のストレッチ方法を、
計8種目紹介します。
下記に「効果的にストレッチを行うためのポイント・頻度・タイミング」などについてまとめましたので、参考にしていただければと思います。
▼ 効果的にストレッチを行うためのポイント
※深い呼吸をゆっくり繰り返す。
※ストレッチのポーズをとって約30秒キープする。
※痛気持ちいいを目安に筋肉を伸ばす。
※硬い部位を優先的に伸ばす。 ▼ セット数1回のストレッチで1〜3セットを目安にやりすぎない程度に行ってください。ストレッチをやりすぎるとカラダを痛める原因になるので注意する必要があります。
▼ 種目数・頻度筋肉が硬い方は1種目でもいいですので、できる限り毎日行ってください。
初めての方やどのストレッチを行ったらいいか分からない方は、まずは一通りストレッチを行ってみてください。そして「最も硬いと感じた・伸び感を得られた・症状が軽減した筋肉」がありましたら、次回以降はその筋肉を重点的に行うようにしてください。
▼ タイミング
ライフスタイルに合わせてできる時に行ってください。 ▼ 注意事項
※ストレッチ中に気分や体調が悪くなりましたらすぐに中止してください。
※ストレッチ後に現在かかえている症状が悪化しましたら以後控えてください。 ▼ 補足
ストレッチ前に、首を傾ける・ねじるな・回すなど動かしてみて首の状態を覚えておくと、ストレッチ後に効果があらわれたのか分かりやすくなります。
首のストレッチ1「胸鎖乳突筋・斜角筋2種目」
ここでは、上の画像の筋肉「胸鎖乳突筋 = きょうさにゅうとつきん」「斜角筋 = しゃかくきん」のストレッチ方法を3種目紹介します。
「ストレートネック・首こり・首のラインの乱れ・頭の傾き・顔のむくみ・腕の痛み・しびれ・冷えを改善・予防したい方」にオススメです。
1「立って座ってできる胸鎖乳突筋・斜角筋のストレッチ」
右腕を真横の斜め下に伸ばし → 右側の首の筋肉が伸びるように、頭を左に傾け → 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。これを1〜3セット行う。同じように左側の首も行う。
※背筋を伸ばして行う。
※頭を傾ける角度でストレッチ強度を調整し痛気持ちいいを目安に筋肉を伸ばす。
※首の右側と左側で硬い方を優先的にストレッチを行う。
※頭を倒す方向を変えて最も伸び感が得られる方向を優先的にストレッチを行う。
2「立って座ってできる胸鎖乳突筋・斜角筋のストレッチ」
両手を右の鎖骨の下におき → 右側の首の筋肉が伸びるように、両手で皮膚を下に引っ張り → 頭を左後ろに倒し → 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。これを1〜3セット行う。同じように左側の首も行う。
※背筋を伸ばして行う。
※アゴを上げるようにして頭を左後ろに倒すと伸びやすくなります。
※頭を後ろに倒す角度でストレッチ強度を調整し痛気持ちいいを目安に筋肉を伸ばす。
※首の右側と左側で硬い方を優先的にストレッチを行う。
※頭を倒す方向を変えて最も伸び感が得られる方向を優先的にストレッチを行う。
以上で「胸鎖乳突筋・斜角筋のストレッチ方法の紹介」は終わりです。
首のストレッチ2「僧帽筋上部4種目」
ここでは、上の画像の筋肉「僧帽筋上部 = そうぼうきんじょうぶ」のストレッチ方法を4種目紹介します。
「首こりを改善・予防したい方」「首を長く見せたい方」にオススメです。
1「椅子に座って僧帽筋上部のストレッチ1」
用意するもの「椅子」やり方椅子に座り → 両脚を開き → 両手を頭の後ろで組み → 首の後ろあたりが伸びるように両手で頭を前に倒し → 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。これを1〜3セット行う。
※背筋を伸ばして行う。
※手で頭を前に倒す強さや角度でストレッチ強度を調整し痛気持ちいいを目安に伸ばす。
※柔軟性に左右差がある方は頭を右や左に傾けながら倒し硬い方を重点的に行う。
2「タオルを使って僧帽筋上部のストレッチ」
用意するもの「タオル」やり方タオルの両端を両手でにぎり → タオルを頭の後ろにかけ → 首の後ろあたりが伸びるようにタオルを下に引っ張り頭を前に倒し → 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。これを1〜3セット行う。
※背筋を伸ばして行う。
※タオルを下に引っ張る強さでストレッチ強度を調整し痛気持ちいいを目安に伸ばす。
※柔軟性に左右差がある方は頭を右や左に傾けながら倒し硬い方を重点的に行う。
このストレッチは「椅子に座って・立って」行うこともできます。3「椅子に座って僧帽筋上部のストレッチ2」
用意するもの「椅子」やり方椅子に座り → 左手を頭の右側面におき → 右手を背中側から回して背もたれをつかみ → 右側の首の筋肉が伸びるように、左手で頭を左斜め前に倒し → 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。これを1〜3セット行う。同じように左側の首も行う。
※背筋を伸ばして行う。
※手で頭を斜め前に倒す強さや角度でストレッチ強度を調整し痛気持ちいいを目安に伸ばす。
※首の右側と左側で硬い方を優先的にストレッチを行う。
※頭を倒す方向を変えて最も伸び感が得られる方向を優先的にストレッチを行う。
4「寝ながら僧帽筋上部のストレッチ」
やり方ベットの右端で仰向けになり → 右腕をベットから下ろし → 左手を頭の右側にあて → 首の右側の後ろあたりが伸びるように、左手で頭を左に倒し → 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。これを1〜3セット行う。同じように左側の首も行う。
※手で頭を倒す強さや角度でストレッチ強度を調整し痛気持ちいいを目安に伸ばす。
以上で「僧帽筋上部のストレッチ方法の紹介」は終わりです。
首のストレッチ3「肩甲挙筋1種目」
ここでは、上の画像の筋肉「肩甲挙筋 = けんこうきょきん」のストレッチ方法を1種目紹介します。
「首こりを改善・予防したい方」「首を長く見せたい方」にオススメです。
立って座ってできる肩甲挙筋のストレッチ
やり方右肘を上げ右手を右の肩甲骨あたりにおき → 右側の首の後ろあたりが伸びるように、アゴを下げ顔を左に向け → 適度に伸びるところで15〜30秒キープする。これを1〜3セット行う。同じように左側の首も行う。
※顔を左に向ける角度などでストレッチ強度を調整し痛気持ちいいを目安に伸ばす。
※右側と左側で硬い方を重点的に行う。
このストレッチは「椅子に座って・立って」行うこともできますので、場所や状況などに合わせて行っていただければと思います。
ストレッチ後に「首が動かしやすくなった・軽くなった・症状が軽減した」など効果を感じましたら、頑張って習慣化してみてください。
効果を感じなかった方は、
をもう一度ご覧いただくか、もしくは原因が首の筋肉が硬いこと以外にあるかもしれませんので、次の項目「首のストレッチがオススメな方 + 他にオススメな方法」をご覧いただければと思います。
首のストレッチがオススメな方 + 他にオススメな方法
首のストレッチは下記のような方にオススメです。
ここでは、なぜオススメなのか?その理由について説明します。また、上記の症状は首の筋肉が硬くなることだけが原因とは限りませんので、他にオススメな方法についても紹介します。
「オススメな理由を知った上で首のストレッチを行いたい方・首のストレッチをしているに思うような効果が得られない方」などは、ぜひご覧ください。
ストレートネック・首こりを改善予防したい方
ストレートネック・首こりを改善・予防したい方は首のストレッチがオススメです。
通常は緩やかに弧を描いている首の骨が真っ直ぐに近い状態になり、頭が前に出てしまう不良姿勢のことを言います。
何も意識せずにカカトを壁につけて立った時に、頭が壁につきづらい方はストレートネックの可能性があります。
ストレートネックの原因の一つとして、首から鎖骨にかけてついている筋肉「胸鎖乳突筋 = きょうさにゅうとつきん」や「斜角筋 = しゃかくきん」が硬くなることが上げられます。
これらの筋肉は頭を前に倒す働きを持っているため、硬くなると頭が前に出てしまう傾向にあり、そうなるとストレートネックの原因になります。
そして、ストレートネックになると日常生活において首への負担が大きくなり、首こりの原因にもなります。
特にパソコンを使う職業に就かれている方や、長時間スマートフォンでゲームされる方などは首への負担が大きくなりやすい傾向にあります。
ですから、ストレートネック・首こりでお悩みの方は胸鎖乳突筋や斜角筋が硬くなっていることが考えられますので、首のストレッチを行い筋肉が柔らかくなると改善・予防につながります。
しかし、首のストレッチを行っているのになかなか改善されない方もいらっしゃいます!
そのような方は、巻き肩・猫背姿勢が原因で胸鎖乳突筋や斜角筋を含め首まわりの筋肉に負担がかかりやすくなっていることが考えられます。
腕が内側にねじれ肩が前に出て・肩甲骨が外側に開き背中が丸まってしまう不良姿勢のことを言います。
何も意識せずに立った時に背中が丸まりやすく肩が前に出てしまう方は、巻き肩・猫背姿勢の可能性があります。
上記で説明したように、巻き肩・猫背姿勢になると背中が丸くなりますので、そうなると頭が前に出やすくなる傾向にあります。
そして頭が前に出てしまうと、胸鎖乳突筋や斜角筋を含め首まわり筋肉の負担が大きくなり硬くなりやすくなります。
ですから、首のストレッチをしているのにストレートネック・首こりがなかなか改善されない方は巻き肩・猫背姿勢になっていることが考えられますので、姿勢を改善させることが大切です。
その際に下記を参考にしてみてください。
巻き肩・猫背の原因と改善方法
巻き肩・猫背姿勢の原因として下記のようなことが上げられます。
- 胸・背中・二の腕の筋肉が硬くなる。
- 肩甲骨周りの筋肉が弱くなる。
- 裏もも・お尻の筋肉が硬くなる。
- 脚の付根の筋肉が弱くなる。
などなど。
「胸・背中・二の腕の筋肉が硬くなると → 腕が内側にねじれ肩が前に出やすくなる」「肩甲骨周りの筋肉が弱くなると → 肩甲骨が外側に開き背中が丸まりやすくなる」など、巻き肩・猫背姿勢の原因になります。
また「裏もも・お尻の筋肉が硬くなり脚の付根の筋肉が弱くなると → 骨盤が後傾し背中が丸まりやすくなる」など、猫背姿勢の原因になります。
ですから「胸・背中・二の腕・裏もも・お尻」の筋肉が硬い方はそれぞれストレッチを行い「肩甲骨周り・脚のつけ根」の筋肉が弱い方はそれぞれ筋トレを行うと巻き肩・猫背姿勢の改善に近づくはずです。
当サイトでは、それぞれストレッチ方法と筋トレ方法について詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
全ての筋肉をケアするのは大変だと思いますので、まずはそれぞれストレッチを行ってみて「最も硬いと感じた筋肉・伸び感を得られた筋肉」がありましたら、次回以降はその筋肉を優先してストレッチを行ってみてください。
そして、運動不足の方は肩甲骨周り・脚のつけ根の筋肉が衰えていることが考えられますので、まずは週に1日からでもいいですので筋トレを行うことをオススメします。
すぐに改善させることは難しいですが続けることで効果を実感できるはずですので、無理のない範囲で習慣化できるように頑張ってみてください。
なお、やることが多すぎてなかなかストレッチや筋トレを習慣化できない方は「ストレッチポール」がオススメです。
円柱の形をしたエクササイズ道具のことを言います。
猫背など姿勢を改善させることを目的に作られた道具ですのでとても効果的です。しかも、1回の使用時間が10分程度ですので短い時間でカラダをケアすることができます。
詳しくは、
のところで説明していますので、ぜひご覧いただければと思います。
首のラインの乱れ・頭の傾きを改善予防したい方
首のラインの乱れ・頭の傾きを改善予防したい方は、首のストレッチがオススメです。
首のラインが乱れる・頭が傾く原因の一つとして、首から鎖骨にかけてついている筋肉「胸鎖乳突筋 = きょうさにゅうとつきん」や「斜角筋 = しゃかくきん」が硬くなることが上げられます。
先程「ストレートネック・首こりを改善・予防」のところで「胸鎖乳突筋・斜角筋は頭を前に倒す働きを持っている」ことをお伝えしましたが、これらの筋肉は他にも「頭を横に倒す」働きも持っています。
そのため、胸鎖乳突筋や斜角筋の片側だけが硬くなると頭が傾いてしまい首のラインが乱れてまう原因になります。
ですから、首のラインが乱れている方・頭が傾いている方は「胸鎖乳突筋・斜角筋」が硬くなっていることが考えられますので、首のストレッチを行い筋肉が柔らかくなると改善予防につながります。
首を長く見せたい方
首の後側についている筋肉が硬いことが原因で首が短く見えている方は、首のストレッチを行うと首を長く見せる効果が期待できます。※元々首が短いのを長くできるということではありません。
首の後側についている筋肉のことを「僧帽筋 = うぼうきん」「肩甲挙筋 = けんこうきょきん」というのですが、これらの筋肉は「肩を上げる」働きを持っているため硬くなると、肩が上がってしまう傾向にあります。
そうなると、肩がすくんでしまい首が埋もれたような状態になり首が短く見える原因になります。
ですから「僧帽筋・肩甲挙筋」が硬い方は、首のストレッチを行い筋肉が柔らかくなると、今よりも首を長く見せる効果が期待できます。
顔のむくみを改善予防したい方
顔のむくみを改善予防したい方は、首のストレッチがオススメです。
顔がむくんでしまう原因の一つとして首まわりの筋肉が硬くなることが上げられます。
顔や首まわりにはたくさんリンパが流れており、顔のリンパは一旦耳の下あたりにあるリンパに集まります。そして、そこから鎖骨にある「鎖骨下静脈 = さこつかじょううみゃく」に向かって流れていきます。
そのため、首まわりの筋肉が硬くなるとその周辺のリンパの流れが悪くなる傾向にあり、そうなると余分な水分が体内に溜まりやすくなり顔がむくんでしまう原因になります。
ですから、顔がむくみやすい方は首まわりの筋肉が硬くなっていることが考えられますので、首のストレッチを行い筋肉が柔らかくなると改善予防につながります。
しかし、首のストレッチを行っているのになかなか改善されない方もいらっしゃいます!
そのような方は、巻き肩・猫背姿勢が原因で血液やリンパの流れが悪くなっていることが考えられますので、姿勢を改善することが大切です。
巻き肩・猫背姿勢については「ストレートネック・首こりを改善予防したい方」のところで触れていますので、そちらをご覧ください。
腕の痛み・しびれ・冷えを改善予防したい方
腕の痛み・しびれ・冷えを改善予防したい方は、首のストレッチがオススメです。
腕が痛む・しびれる原因の一つとして、首の筋肉「斜角筋 = しゃかくきん」が硬くなることが上げられます。
斜角筋は3つの筋肉「前斜角筋(ぜん)・中斜角筋(ちゅう)・後斜角筋(こう)」で構成されているのですが、
前斜角筋と中斜角筋の間には「腕神経叢 = わんしんけいそう」や「鎖骨下動脈 = さこつかどうみゃく」が通っているため、前斜角筋と中斜角筋が硬くなると、腕神経叢や鎖骨下動脈が圧迫されるリスクが高くなります。
そして、圧迫されてしまうと腕や肩などに痛みやしびれがあらわれる原因になります。※この症状のことを「斜角筋症候群 = しゃかくきんしょうこうぐん」といいます。
また、鎖骨下動脈が圧迫されると血液の流れが悪くなり、血液によって運ばれるはずの熱エネルギーが腕や指先までしっかり運ばれなくなり、手や腕の冷えの原因にもなります。
ですから、腕の痛みしびれ・手や腕の冷えでお悩みの方は、斜角筋が硬くなっていることが考えられますので、首のストレッチを行い筋肉が柔らかくなると改善予防が期待できます。
また、胸の筋肉「小胸筋 = しょうきょうきん」が硬くなることも腕の痛みしびれ・手の冷えの原因になります。※この症状のことを「小胸筋症候群 = しょうきょうきんしょうこうぐん」といいます。
首のストレッチを行っているのに思うように症状が改善されない方は、小胸筋が硬くなっていることが原因かもしれませんので小胸筋のストレッチを行ってみてください。
ストレッチ方法については下記の記事で詳しく紹介していますので、そちらをご覧ください。
以上で「首のストレッチがオススメな方 + 他にオススメな方法」は終わりです。
上記で説明した通り、ストレートネック・首こり・顔のむくみなど、様々なカラダの不調の原因は「筋肉が硬くなる・姿勢が崩れる」ことが関係しています。
ですから、悩みのないカラダを目指すには硬くなっている筋肉を柔らかくし姿勢を整えることが大切です。
その際に「ストレッチポール」を使うととても便利です。
次の項目「症状が改善しない方・ストレッチを習慣化できない方はストレッチポールがオススメ」で、ストレッチポールについて紹介していますので、ぜひご覧いただければと思います。
症状が改善しない方・ストレッチを習慣化できない方はストレッチポールがオススメ
- ストレッチを習慣化しているのになかなか思うように効果があらわれない。
- 症状を改善するためにやらないといけないストレッチが多すぎてなかなか習慣化できない。
- もっと手軽に効率よく効果的にストレッチをしたい。
このような方は「ストレッチポール」がオススメです。
姿勢を改善する・整えることを目的に作られたとても便利な道具です。
なぜ姿勢を改善する・整えることを目的にしているのかというと、姿勢が崩れると様々な症状の原因になるからです。
例えば、
- 反り腰になると腰への負担が大きくなり → 腰痛
- 猫背になると肩や首への負担が大きくなり → 肩こり・首こり
- O脚になると膝への負担が大きくなり → 膝痛
などの原因になります。
他にも「足の冷え性・むくみ・股関節痛・足裏の痛み・坐骨神経痛・頭痛・呼吸が浅くなる」など様々な不調の原因になります。
また、スタイルにも大きな影響を与えます。
例えば、
- 反り腰になると前ももへの負担が大きくなり → 太ももが太くなる
- 猫背になるとお尻が下へ引っ張られ → お尻が垂れ下がる
- O脚になるとお尻の横側が張り出し → お尻が大きくなる
などなど。
ですから、姿勢を整えることはとても大切です。
基本的にストレッチポールは下記画像のように仰向けに乗って使用するのですが、その状態で股関節や肩甲骨などのエクササイズを行うと筋肉が緩み「姿勢改善・カラダが動かしやすくなる・呼吸がしやすくなる・寝付きが良くなる」などの効果が期待でき「肩こり・腰痛など慢性的な症状の軽減・改善」「睡眠の質が上がる」などにつながります。
また、一人で行うことができ1回の使用時間は10〜15分程度ですので、自宅で時間をかけることなくエクササイズを行うことができます。ただ仰向けに乗るだけでも効果を感じる方もいらっしゃいます。
下記の記事で「ストレッチポールの効果・メリット・デメリット・口コミ」などについて詳しくまとめていますので、姿勢を整えたい方・興味のある方はぜひご覧ください!
ストレッチポールの効果・メリット・デメリット・口コミについてはこちら
まとめ
この記事では「椅子に座って・立って・床で・寝ながら」行える首のストレッチ方法を7種目紹介しました。
「仕事中・休憩中・家事の合間時間・外出先」など、様々なシチュエーションに合わせて種目を選んで行っていただければと思います。
また、首のストレッチは下記のような方にオススメです。
※ストレートネック・首こりを改善・予防したい方。
※首のラインの乱れ・頭の傾きを改善予防したい方。
※首を長く見せたい方。
※顔のむくみを改善予防したい方。
※腕の痛み・しびれを改善予防したい方。
などなど。
首のストレッチを習慣化することで改善予防の効果が期待できます。
しかし、上記の症状の原因は首まわりの筋肉が硬くなることだけとは限りませんので、首のストレッチを習慣化しているのになかなか効果が得られない方は、原因となり得る他の筋肉のケアをすることも大切です。
ぜひこの記事を参考にし、あなたのお悩みを解決するために役立てていただければと思います。